K.G. mini Fes.

9月28日(土)にアクティブラボ内のアクティブスタジオにて,様々な分野にわたる複数のデモ展示が一堂に会するイベント「K.G. mini Fes.」を開催します.学際的かつ文理融合型のキャンパスである神戸三田キャンパス(KSC)の特質を濃縮してご体感いただけます.
主催: 関西学院大学 理工学部総合政策学部
後援: 関西学院大学 研究推進社会連携機構・KSC戦略推進本部

日時

2019年9月28日(土)
11:00-18:00

会場

グランフロント大阪 北館 2F・3F The Lab. みんなで世界一研究所内 アクティブスタジオアクティブラボ
大阪市北区大深町3-1 JR大阪駅直結

入場料

無料

イベント案内フライヤー

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出展内容

■水素安全触媒(福島第一廃炉・安全技術)
理工学部 先進エネルギーナノ工学科 田中裕久研究室
福島第一原発廃炉の課題の一つである水素爆発を未然防止するため,ガソリン自動車触媒を応用したハニカム型「水素安全触媒」を開発しました.廃炉から取り出す燃料デブリは,密閉容器内で長期保管されますが,強い放射線を発するため,水を分解して水素ガスを発生することが課題となっています.外部からの電力供給などを必要とせず,発生した水素と酸素を容器内で安全な水に戻す「水素安全触媒」を開発しました.マイナス20℃でも働くことを実演します.

■モノで光を操る・光でモノを知る
理工学部 先進エネルギーナノ工学科 藤原明比古研究室
超スマート社会Society5.0でもモノが基盤を支えています.より豊かで持続可能な生活には,より良いモノづくり,新しいモノづくりが必要です.藤原研究室では,放射光という特殊な光を使ってモノの性質を調べ(放射光分析といいます),その理解を元に,軽くて曲げられるディスプレーや充電の不要な電池などの実現を目指しています.展示では,身近な可視光線や紫外線を使って放射光分析と同じ現象(分光,回折,蛍光)を体験しましょう!

■電子触媒クロスカップリング反応
理工学部 環境・応用化学科 白川英二研究室
遷移金属触媒を用いる有機金属化合物とハロゲン化アリールのクロスカップリング反応は,極めて汎用性の高い有用な反応です.しかし,クロスカップリング反応の進行には,希少で高価な遷移金属の利用が必要不可欠とされてきました.当研究室では,電子が触媒として働くことで,遷移金属を用いることなく,この反応が進行することを明らかにしました.本研究における電子の役割を,視覚的に捉えられる可視光と蛍光物質を利用して実演します.

■「ぴったり」をさぐる
理工学部 人間システム工学科 長田典子研究室
一人ひとりの感性に「ぴったり」のモノを作るために,個人の感性を客観的に数値化する「感性のものさし」の研究を進めています.感性のものさしを使って「あなたの感性のタイプ」を計る実験や,「触り心地」をデータ化する触感定量化実験を体験していただきます.また感性のものさしを組み込んだ「感性AI エンジン」をファッションの分野に応用したアプリ「COUTURE」を紹介します.

■身体動作ビッグデータの計測・理解技術
理工学部 人間システム工学科 山本倫也研究室
目は口ほどにと言われますが,人の身体動作からは,それ以上に多くの情報が得られます.我々は,身体動作のビッグデータから,場の状態や感情を推定する手法の研究を進めています.デザイン制作の場面を対象に,身体表現(ダンス)の理論を応用した内的状態の推定手法や,構造的インタビューに基づく喚起要因のモデル化により,身体動作が何を物語っているのかを紹介します.

■「財政不安」を数値化する
総合政策学部 総合政策学科 亀田啓悟研究室
ギリシアなどの例を見ればわかるように,一般的には,国家財政が悪化する国債金利は急上昇します.しかし,日本ではこうした事態は起きておらず,「日本財政はまだ大丈夫」という主張も散見されます.この研究ではテキストマイニングを用いて日本の「財政不安指数」を作成し,この指数が長期金利に影響を与えていること,言い換えれば「日本財政は大丈夫ではない」ことを示します.

■ポーズ推定を利用した「ダンスのテクニック」評価システム
理工学部 人間システム工学科 片寄晴弘研究室
ダンスの「テクニック」の中には,「キレ」といったような人間が感覚的に判断することができるが,具体的に数値化するものが難しい要素も含まれています.そのような「ダンスのテクニック」について,本研究では,ディープラーニングを用いて学習を行うことで評価を行うシステムの構築を行なっています.デモではダンス動画を入力し,そのダンスの評価・採点結果の提示を行う様子を展示します.

■まちにCheck in
総合政策学部 都市政策学科 八木康夫研究室
2005年度の朝来市竹田城跡の入城者数はおよそ1万2000人でしたが,2013年のグーグルCMで「日本のマチュピチュ」と紹介されたことにより,その数が50万人にも達しました.しかし滞在型ではなくスポット型の観光地であり,その恩恵は地元経済に対して少ないものです.この背景から「竹田城跡にだけ頼らない観光まちづくり」を目指し「そこにしかないまちの魅力」を発掘するためのアイデアと1つの事例を紹介します.

■南極からさぐる宇宙(南極10m電波望遠鏡計画)
理工学部 物理学科 中井直正研究室
130億年先の宇宙では理論的に期待されている銀河の数に対し,大型光学望遠鏡でもその1割~3割しか見つかっておらず,7割以上が行方不明です.地上で最も天文観測に優れた南極高地に10m級電波望遠鏡を建設し,行方不明の銀河の発見と銀河・巨大ブラックホール誕生の謎を追う研究計画を紹介します.

■地球を支える海洋性珪藻に迫る
理工学部 生命科学科 松田祐介研究室
光エネルギーを化学エネルギーに変換する光合成は,地球上で行われる化学反応の中でも最も重要な反応の一つです.衛星技術の発達により,陸上植物に加え,珪藻という微細藻類が地球上の光合成に大きな役割を果たしていることが分かってきました.私たちは,珪藻が持つ巧みな二酸化炭素の獲得・濃縮機構や,珪素の殻の商業利用を目指した研究を行っています.珪藻をはじめ様々な藻類の観察展示を通して,ミクロな光合成世界をのぞいてみましょう.

■多項式マリオで関数洞窟を走破出来るか!
理工学部 数理科学科 北原和明研究室
次のようなコンテストを通して,関数近似の領域を体験していただけます.
1.まず関数 y = f(x), a ≦ x ≦ b と正の数 c を考えます.
2.次に2つの関数のグラフ y = f(x) と y = f(x) + c , a ≦ x ≦ b の間にある領域を洞窟に見立てます.
3.その洞窟から,はみ出ないような2次関数や3次関数などのグラフを描くように洞窟内の点を選んだチームまたは個人はその洞窟を走破したとします.
多項式関数による近似の歯がゆさ・面白さを体験してみましょう!!

■医療と光
理工学部 生命医化学科 佐藤英俊研究室
お医者さんが病気を診断するために,様々な分析を行います.それは,痛かったり気持ち悪かったりしますが,病気を治すためなら我慢できますね.でも,病気でなければどうでしょう?病気になる前のデータを集めて,病気を予防し健康を守る技術の開発が求められています.光を使った,痛くない検査や病気の元を分析する技術を紹介します.

■Catch 実 if you can – 力触覚提示を用いたVRゲーム
理工学部 人間システム工学科 井村誠孝研究室
落ちモノゲーム”Catch 実 if you can”は力触覚提示を利用したVRゲームです.プレイヤーはHMDを頭に装着し,手袋型の触覚提示デバイス”パームズ”を手にはめ,VR空間に現れる「実」を手で掴んで並べていきます.プレイヤーが実を掴むと,パームズ内に空気が送り込まれ掌の前で空気圧バルーンが膨らむことで指の動きが制限され,手に何かを掴んでいるという感覚が提示されます.

投稿日:2019年8月30日 更新日:

執筆者:

2019/08/29

開催概要